この曲を聴かずに生きているのはもったいない・・・。
オーケストラと合唱がそれぞれ2組もある、バッハ入魂の大作なのである。
最初の1曲だけでも聴いてみよう。
BWV 244 - St. Matthew Passion (Scrolling) - YouTube
聴いているだけでは気が付かなかったけど、やはりオーケストラと合唱が2つに分かれているのが衝撃的な編成。
しかも合唱の歌詞が対話するようになっている。
右側の「だれを?」「どこで?」「どのように?」という問いに左側の合唱が応答している。
時々、祈りのような言葉も真ん中に出てくる。
バッハの時代の人々がこれを教会で聴いたのなら、もの凄いサラウンド効果を発揮したのでは?
こんな曲が教会で鳴り響いたら、異教徒もキリスト教に回心してしまうレベル。
全曲はこの動画だと3時間ちかくもあるので、何かしながら「マタイ受難曲」を聞くのもいいかもしれない。
ゆったりと落ち着いた曲がほとんどなので、リラックス効果もあるかと。
マタイ受難曲は全2部で構成され、第1部はイエスの告発、ユダの裏切り、最後の晩餐、そしてイエスが捕まるまでが語られる。
第2部ではイエスからの弟子たちの逃亡、ペトロの否認、ユダの後悔、裁判、刑場への行進、処刑、そして死と埋葬の様子が劇的に語られる。
新約聖書の知識があればどんな場面であるのか音楽だけでイメージがわくのだけど、何も知らないとちょっと難しい。
そんな時はパッションという映画を見ればとても参考になる。
メル・ギブソンが構想12年、私財を製作費に充て、イエス・キリストの最後の12時間を、できる限り史実に従って描いたという渾身の一作。
2004年の映画で公開当時はけっこう話題になった記憶が。
それに宗教の中ではもっとも人口が多いキリスト教の知識を得ておくのは決して損ではないだろう。
西洋の国に行けば、キリスト教のことは知っていて当たり前の前提で話がすすむことがあるし。
この映画、オススメではあるのだけどホラー映画が苦手な人はちょっと見ない方がいいかもしれない。
イエスが処刑された3日後に化けて出てくるから・・・
でなくて、イエスの拷問シーンがあまりにも痛々しいから。そこだけが注意点。