1901年、ラヴェルが26歳の時に作曲したピアノ曲。
「水」をもっとも見事に表現した曲ではなかろうか。
「水の戯れ」と言う詩のようなタイトルがついているけれど、直訳すると「噴水」。
静かでキレイな曲なので、聴いているだけだとそんなに難しい曲のようには思えないのだけど、実際に弾いている姿を見るとそうは言えない。
指の動きが早すぎて目が追い付かない!
練習している動画を見ると、複雑な指の動きを超スピードでこなしているのがわかる。
ピアノが弾ける人って本当にスゴイ。
「水」をテーマにした作曲家は他にもいて、ラヴェルよりも13歳年上のドビュッシーには「水の反映」と言う曲がある。
さらにラヴェルよりも64歳も年上のリストは「エステ荘の噴水」を作曲している。この曲はラヴェルにもドビュッシーにも影響を与えている。
ちなみにリストはショパンと同世代。
ラヴェルは他にも「水」をテーマにしたピアノ曲を残している。
組曲『鏡』(1905年)の第3曲「海原の小舟」、『夜のガスパール』(1908年)の第1曲「オンディーヌ(水の精)」など。
「水の戯れ」と聴き比べてみるのも面白い。ラヴェル:ピアノ作品全集