これは1976年、エール大学のジュディス・ロディン博士とエレン・ランガー博士によって行われた実験である。
老人ホームで暮らす人達を2つのグループに分けた。グループをAとBに分けたとしよう。
グループA:
指示した内容「ここでの生活を今まで以上に自主的な判断で行ってください」
- 訪問客と会う場所の設定
- どの映画をいつ見るか
- 植物の世話をどのようにするか
などを自由に決めて行うことができた。自分の意志や決断が生かせる環境。
グループB:
指示した内容「全てスタッフにまかせてください」
- 訪問客と会う場所は決められている
- どの映画をいつ見るかはスタッフが勝手に決める
- 植物の世話をするかどうかの選択肢はない
実験を始めて3週間後、グループAはより活動的で、頭の働きも活発で、幸福度も高く、様々な活動に積極的に参加するようになった。
そして実験18ヶ月後の追跡調査の結果。
亡くなった人の割合
グループA:15%
グループB:30%
なんと倍も違いがあったのである。
結論:
「老人たちに自分の生活を管理させることが寿命を延ばすことにつながっている」
「自己管理能力という力は、病気への抵抗力を生みだす重要な要因の一つである」