著者の山田ズーニー氏は小論文通信教育の企画などをしていたので、小論文を書く予定のある学生は読めば試験対策になるね。文章の書き方で悩んでいるのなら是非とも読んでみるべき。
社会人で文章を書く機会が多い人も参考になる。
特に実践編の
- 上司を説得する
- お願いの文章を書く
- 議事録を書く
- お詫びをする
- メールを書く
文章による意思疎通の食い違いが多い人は、ここから学べることが多い。
内容紹介:
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに思いを伝え、読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
本書では小論文指導のエキスパートが、「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイスする。
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、心を揺さぶる表現の技術。
同じ文章によっても、誰が読むかによって反応が変わる。
そんな例が書いてある第2章の第4節「自分の立場を発見する」は特に印象が残る話。
同僚、上司、後輩、ではリアクションが全く違ってくる。自分の意図とは全く違う内容が相手に伝わっている可能性は気が付いてないだけで大いにあるのだろうね、きっと。
著者の文章に対する熱い想いも感じられる。
【感情を犠牲にしても相手の言うことを聞くか? 孤立してでも、言いたいことを言うか?
自分の内面を偽りなく表し、外界と関わっていけるのは極めて自由なこと。
文章を書く上で、正直はもっとも有効な戦略。】
この本が出版されたのは2001年。その時に比べると誰もがメールやスマホで文章を書く機会が増えたはず。
より自由に生きるためにも文章力を向上させていこう。
調べてみたら山田ズーニー氏は女性だったのね。男性だと思ってた。
「ズーニー」とはカシミール語で「月」という意味で、北インドのカシミール地方を旅したときに地元の人につけられた名前である。と書いてあった。
北インドか。。。行ってみたいな。いつか行ってみるか。