上巻と下巻、2冊もあるのでけっこう読むのに時間がかかるよ。
今、我々が属している文明もいつか滅びてしまうのでは?
と考えてしまう本。
同じ過ちを繰り返さないためにも、過去から学ぼうではないか。
本書では、文明が崩壊に至る潜在的な要因を5つ挙げている。
- 環境被害
- 気候変動
- 近隣の敵対集団
- 友好的な取引相手
- 環境問題への社会の対応
旅行が好きな人なら自分がこれから訪れる地域、もしくはすでに訪れた地域の個所を読むと実体験を通して学べることがあるかと。
- 米国のモンタナ州
- イースター島
- アイスランド
- グリーンランド
- ルワンダ
- ドミニカ共和国
- ハイチ
- 中国
- オーストラリア
さらに時間がない人、環境問題に興味がある人、環境問題に対して楽観的な見解な人、は
第16章「世界はひとつの干拓地」の『反論への反論~問題から目をそむける数々の定説の検証』だけでも読んでもらいたい。
<内容紹介文>
中米のマヤ、北米のアナサジ、東ポリネシアのイースター島、グリーンランドのノルウェー人入植地、かつて隆盛を極めていた社会はなぜ崩壊し消滅してしまったのか。
数々の文明崩壊の実例を検証し、共通するパターンを導き出していく。
歴史上から消滅した社会が陥った恐るべき共通の崩壊要因とは?人類の謎といわれた古代、中世社会が辿った滅亡への道を解明する。
文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫)
人類の歴史には、転げ落ちるように崩壊した社会がある一方、危機に適確に対処し、乗り越えた社会もある。
問題解決に成功した社会例として、徳川幕府の育林政策で森林再生を果たした江戸時代の日本、過酷な人口制限で社会のバランスを保つティコピア島等を検証する。
さらに現代の危機として、中国やオーストラリアの惨状を分析し、崩壊を免れる道をさぐる。資源、環境、人口、経済格差など複雑化する崩壊の因子を探り、現代人の目指すべき方向を呈示する。