本書は、こんな文章で始まる。
「人生は困難なものである。 人生が困難であるのは、問題に直面しそれを解決する過程が苦しいからである。 だがこの真実を理解して本当に受け入れるのならば、人生はもはや困難なものではなくなる。」
この本のメインテーマは『愛』である。
「個人としてまた人類として、成長進化する方向へわれわれを突き上げる力とは、一体何なのか? それが愛である。」
では『愛』とは何なのか?
著者であるペック氏はこう定義する。
「愛とは、自分自身あるいは他者の精神的成長を培うために、自己を広げようとする意志である。」
最近、物事がうまくいってない人、
なんだか心が満たされてないような気がする人、
親との確執で悩んでいる人、
落ち込んでいる人、
そんな感覚を感じているのなら、ぜひ読んでもらいたい本。
問題解決に向かってのきっかけになるかもしれない。
出版されたのが1978年と40年も前になるけれど、普遍的な内容で現代人が生きていく上でのヒントが盛り込まれている。
むしろ40年前の人達よりも、現代の人達が必要としている内容と言える。
自分の人生に何も問題がない、と言う人にも読んでもらいたい。
もしかしたら、自分ですら気が付いていなかった問題を発見できるかもしれないからだ。
問題から目を背けていると、解決することはありえない。
どうやら新しく出版された本はタイトルが変わったようだ。
本書の第4部「恩寵」は少しスピリチュアルな内容になっている。
人によっては好き嫌いが分かれるかもしれない。
私はあまり偶然の奇跡を信じていないけれど、全く否定する気にもなれない。
自分が何も感じていないからと言って、それが存在しないかどうかはわからないのだから。